恋空 第3話

「ぜったい幸せにするから!許されない結婚と父の涙…ヒロをおそう驚愕の真実」

 作中で起きていることは、なかなか大変なことばかりなのに、サラッと進んでいくストーリーは非常に物足りない。物語に力がないんだろうなぁ。

 回を進めるごとに、美嘉(水沢エレナ)とヒロ(瀬戸康史)の性格がよく分からなくなってくる。この年代の時って、アイデンティティが確立されてないから、行動や思考のパターンに揺らぎがあるように見えるのだ、と言われれば、確かにそうかもしれないが……

 もやがかかったような柔らかみのある映像や、ゆったりしたように見える展開(実際には、てんやわんやのはずなのに)は、どことなく「世界の中心で、愛をさけぶ」「いま、会いにゆきます」のテイストに似ている。同じく純愛モノだからだろうか?「恋空」は本当に純愛モノと言って良いのかは疑問だが。

 いずれにしても、新鮮味のない作品であることには違いない。

恋空 スタンダード・エディションプリンスシリーズ D-BOYSコレクション 瀬戸康史

学校じゃ教えられない! 4限目

「なぜ、命は大切なの?」

 いままでの恋愛を中心にしたテーマとは異なり、“命”がテーマだったためか、細部まで描ききれておらず消化不良な印象だった。

 前回までの、現代的なテーマを取り入れながらもコミカルな展開を断ち切ってしまったようで、完全な失敗だろう。信太郎(法月廉平)と姉の問題も、真帆(夏目鈴)と陸上部の顧問(丸山智己)との問題も、いずれも表面的に事象を描いたのみで物足りなかった。一話で終わらせるにしては重すぎたのではないだろうか。

 今回、校長である氷室(谷原章介)の立ち位置がより明確になったように思う。常に冷静に物事を見つめ、判断を下す人物であり、裏付けがなければ動かない。影山(伊藤蘭)の側にたつわけでも、舞(深田恭子)の味方をするわけでもない。だが、結果として舞が望むような決断が下される。これは、舞の行動や考えに対する、客観的な裏付けとして機能しているのだ。

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シバトラ 第8話

「勇気…予測不能の脱出!」

 相変わらず、重い物語が展開しているが、空回りしている印象が強い。

 竹虎(小池徹平)とリカ(末永遥)は芸能事務所の男たちによって、樹海に埋められてしまうが、いとも簡単に地上に出てきてしまう。まさに、裏で操っていた落合(橋爪遼)が言ったとおりで、殺してから埋めるとか、海に沈めるとか、もっと確実な方法をとるべきではないか。物語の展開上、二人が助からないといけないのは分かるが……

 子どもの頃のリカが母親(春木みさよ)にフォークを突きつけて以来、母親はリカを恐れ、無視し続けてきたという設定も、非常に浅薄な気がする。きっかけとしては考えられなくもないが、親子関係を元に戻す方法はいくらでもあっただろうに。そのため、本来であれば感動的であるはずの母娘の和解シーンでもカタルシスは得られなかった、作品にネタを詰め込みすぎた結果、それぞれが薄っぺらくなってしまったのではないだろうか。

 この作品の本当の物語は、落合と竹虎やさくら(真矢みき)の対決である。今回の終盤で、落合は竹虎に「本当の恐怖はこれからだよ」と言い放った。落合は何を企んでいるのか、落合がこれほどまでに力持っているのはなぜなのか、フィナーレに向けて動き出した物語最大の事件がどう描かれるのか期待したい。

 あまりしっかりと見ていないので、前回は気づかなかったが、へルタースケルターの副ヘッドで裏切りモノの五十嵐は桐山漣が演じてたのか。かわいらしい役が多かったような気がするが、悪役(?)も結構ハマってたなぁ。

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太陽と海の教室 第5話

「優等生の反乱…明かされた秘密」

 “受験勉強”をめぐり、羽菜(谷村美月)と大和(冨浦智嗣)の二人のすれ違いと葛藤が描かれたが、学年トップの成績である羽菜が、突然「進学しない」などと言い出してしまうのは、短絡的すぎて違和感があった。きっかけがあったにせよ、これほど急にその日暮らし的な考え方に切り替わってしまうとは……

 見せ場を作るためか、羽菜の言動は多少整合性がないようにも感じられたが、それこそが、彼女の年代における心のゆらぎなのかもしれない。逆に、大和は将来を見据えた計画的な考えを持っており、今を楽しもうとする羽菜と未来の明るさを求める大和とのズレがうまく描かれていた。

 学校で学んだことに実用性はあるのか。実用性がないならば、なぜ勉強する必要があるのか。羽菜の疑問に対して、朔太郎(織田裕二)は「ハチドリのひとしずく」のエピソードを持ち出して、勉強は宝探しであると説いた。つまりは、受験勉強とは実用性がない無駄なことなのだと認めたのである。湘南学館は、その受験勉強を重視した結果、必修科目の未履修が問題となっている。受験勉強という無駄の先に、宝がある。朔太郎は、生徒たちにどんな宝をもたらすのだろうか。

 それにしても、冨浦智嗣は相変わらず声が甲高い。その声のおかげで中性的なかわいらしさが強調され魅力的だったのだが、高校生役ともなると違和感の方が強くなってくる。この先、どんな役柄がはまりそうか、なんとも想像がつかない。良い役に出会えるといいけど。

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2008年夏季ドラマの感想(2)

 中間レビュー第2弾。にしても、完全に出遅れてしまい、最終回が近くなってしまった……。
 今回は、「四つの嘘」「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」「恋空」の3作品。

 前回の記事もぜひ「2008年夏季ドラマの感想(1)」

四つの嘘

 第7話まで視聴済み。
 脚本家・大石静による小説『四つの嘘』(幻冬舎文庫)を原作として、大石自らの脚本によりドラマ化された作品。視聴している夏季ドラマの中では一番見応えがある。

 女子校の同級生、原詩文(永作博美)・西尾満希子(寺島しのぶ)・灰谷ネリ(高島礼子)の3人は、同じく同級生の戸倉美波(羽田美智子)の死をきっかけに再会することから物語が始まる。3人の女性たちを中心に、生々しい人間関係が描かれており、シンプルな構成ながらも非常に見応えがあって引き込まれる作品になっている。

 ただ、美波の死が物語を始動させるきっかけである必然性が感じられない。前半の美波の死にまつわる展開(不倫相手との死など)と、後半の3人それぞれの物語との関連性が薄いように思えるのだ。冒頭の美波の死は、視聴者を惹きつけるという意味では効果があるだろうが、その後の展開への影響が少ないために、お飾りのようにしか感じられない。彼女のモノローグも必要性はなく、そもそも、美波という人物の存在意義すらも疑われるような構成なのである。

 「四つの嘘」というタイトルで、4人の女性を中心に据えた物語ということであれば、当然「四つの嘘」=「四人の嘘」というように結びつけられる。私も、当初はそのように考えながら、観ていたのだが、それは作者のミスリーディングだということに気づいた。四人の中でも“魔性”と呼ばれ、多くの男を魅了してきた詩文は、全くと言って良いほど嘘をついていないのである。
 詩文は、常に冷静でありながら、自分の考えに忠実に生きている。そこに、裏の思惑や狡猾さは感じられない。詩文と比べると、普通の主婦である満希子の方が醜いのである。詩文は、自分の意志を強く持ち、常にそれを信じ、それに忠実に生きてきた。そんな詩文に男性たちは魅力を感じ、その結果、“魔性”と呼ばれるようになったのだろう。
 だが、詩文自身には、男をたぶらかそうなどという、つまらない考えもなく、愛するまま、愛されるままに生活してきただけなのだ。本質的に“素直”な生き方をしてきた詩文が“魔性”と呼ばれてしまうというのは、現代社会に対する皮肉なのではないだろうか。
 ちなみに、美波のモノローグの中で「詩文は嫌な女だったけど、天国から見ていると意外と筋が通っている」というような部分があったことから、作者が意図的に詩文という人物を配置しているのは明らかだろう。

 さて、注目すべきキャストとしては、西尾家の家庭教師・大森基を演じる崎本大海を挙げておこう。作中の役柄は東大生だが、崎本自身は、慶應義塾大学に在学中。アメーバブログでブログを書いている若手俳優によって結成されたユニット「PureBOYS」のメンバーでもある。知的な雰囲気を醸し出しつつ、どことなく裏のありそうな表情が良くでている。今後の活躍については未知数だが、期待したい。

コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命

 第9話まで視聴済み。
 「医龍」「救命病棟24時」などを手がけた脚本家・林宏司によるフライトドクターを描いた医療ドラマ。手慣れた作りで、飽きることなく楽しめる作品。

 ドクターヘリによるダイナミックな映像と、緻密な人物描写により、見応えのある作品になっている。毎回冒頭に「前回までのコードブルー」というナレーションが入るところからしても、「24」などの海外ドラマを意識しているらしく、登場人物一人一人のエピソードも充実しており、緊迫感ある構成にもなっている。

 藍沢耕作(山下智久)の祖母のエピソードや、黒田脩二(柳葉敏郎)の事故など、医療現場における厳しさを濁すことなく、描いているところには好感を覚える。

 藍沢役の山下智久をはじめとして、白石恵役の新垣結衣、緋山美帆子役の戸田恵梨香、藤川一男役の浅利陽介、冴島はるか役の比嘉愛未など、若手のなかでも演技力のあるメンバーに加え、黒田役の柳葉敏郎、田所良昭役の児玉清や三井環奈役のりょうなどのベテランも充実しており、安心してみられる。映像表現の美しさも魅力といえよう。

 山下智久は冷静で無口な役柄がよく似合っている。ちなみに、公式サイトには、山下の画像も掲載されているが、他の出演者とは異なり、イラストタッチに加工されているのがなんとも……。ジャニーズ事務所もいい加減、普通に写真を掲載できるようにすべきだと思うが。

恋空

 第2話まで視聴済み。
 美嘉によるケータイ小説『恋空』(スターツ出版)を原作とした作品。すでに映画化もされており、目新しさはない。

 原作のファンにとっても、相次いでの映画化・ドラマ化は食傷気味なのではないだろうか。実際、視聴率は5%程度と苦戦している。私は、原作も映画も見ていないが、人物設定や描写に違和感を感じ、あまり楽しめていない。

 美嘉(水沢エレナ)はどのような性格なのだろうか?比較的まじめな女子高生かと思っていたら、強引なヒロ(瀬戸康史)にあっけなく恋をして、タツヤ(永山絢斗)から離れてしまった。美嘉の心の中は分からなくもないが、ヒロと付き合い始めるまでの描写があまりにサラッとしていたため、違和感を感じてしまう。まじめな性格であるならば、ヒロと付き合おうと思うまでには様々な葛藤があるだろうに。
 物語の表面的な展開をなぞるだけではなく、きちんとした心情描写をしてほしいものだが、この作品に、それを求めるべきではないのだろうか。

 瀬戸康史には優しさと頼りなさを感じてしまい、ヒロ役には似合わないような気がする。永山絢斗は「パズル」に引き続き、味のある雰囲気がなかなか良い。二人とも今後に期待したいが、瀬戸康史にとっては、本作がマイナスの評価につながってしまうのではないだろうか。

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Sojo Koka

芸能界暴露本のおかげで道を誤り、いつのまにか男性アイドルウォッチャーに…。
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2007/1~ 散在道中膝栗毛
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